クロワッサンで朝食を
- mamiakimotojp
- 20 mai 2015
- 2 min de lecture

セーヌ川の向こうにエッフェル塔を眺めることができる場所、トロカデロに来ると映画「クロワッサンで朝食を」を思い出します。ラストシーンで主人公の女性がここでクロワッサンを食べるシーンがとても印象的です。
物語に登場するのはエストニア出身の家政婦とパリの裕福な老婦人。育った国も境遇も全く違う二人が一緒に暮らし始め、それぞれの悲しみと孤独に向き合い、少しずつ心を通わせていくストーリー。信頼できる人がいない孤独、大切な人を失った喪失感、新しい生活への期待、過去に囚われる心、自分の居場所を見つけた安心感。誰でも恐らく経験したことがある感情が渦巻きもつれあっているのが、人との出逢いや会話を通して徐々にほぐれていく様子がこの映画を通して生き生きと感じられます。
留学に限らず転職や引っ越しでも、新しい環境に馴染むにはそれなりに時間がかかります。本当に居心地がいいと感じられるのは、誰かの役に立つことで自分の存在が認められ、心の拠り所や信頼できる人を見つけられた時ではないかと思います。
私にとってパリは、居心地がいいとはまだ言えません。
パリなのか東京なのか、はたまた別の場所なのか今はわかりませんが、映画の女性がクロワッサンをかじりながら「ここが私の生きる場所」と言えるような場所がいつか見つかるといいなと思います。

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